SustainableProject

川崎市の社会教育団体「レックスポーツ」の子どもたちに体験型サステナブル教育プログラムを提供

北杜市は夏の観光シーズンに入り、一気に夏らしい賑やかさが感じられるようになりました。そんな8月初日、FOOD AGRI NEXT LABが企画提供する体験型サステナブル教育プログラムに、川崎市八ヶ岳少年自然の家に夏のスポーツ合宿にきていた社会教育団体「レックスポーツ」の子どもたち54名とスタッフ16名が参加してくれました。

サスティナブル堆肥作りとサスティナブル堆肥を使って育てた野菜の収穫体験を通して、調理で出た野菜くず、落ち葉、自分たちが使った生分解性紙コップなどが土に戻っていくこと、そしてその土が美味しい野菜を育ててくれること、そうした資源の循環を感じていただけたのではないかと思います。

プログラムは、朝、川崎市八ヶ岳少年自然の家の森の中での落ち葉集めから始まりました。生分解されるビニール袋を各自1つずつ持って、袋いっぱいに落ち葉を集めていきます。一気にたくさんの葉っぱを集める子もいれば、一枚ずつ丁寧に集めている子も。虫やカエルに興味津々な子もいれば、恐る恐る落ち葉に触れている子も。今回、訪れてくれた子どもたちは、首都圏在住ということで普段はコンクリートの上に暮らしているので、こんな風に土や草、木々などに触れる機会もきっと貴重な時間になっているのでしょう。

それぞれの袋を落ち葉でいっぱいにしたら、その落ち葉で堆肥を作るために、Yatsugatake Sustainable Labに移動。Yatsugatake Sustainable Labに設置してある堆肥枠の中に、拾ってきた落ち葉や生分解性ビニール袋を入れていきます。

この堆肥枠の中には、みんなが水分補給をするために使った生分解性紙カップやお昼ご飯に食べたとうもろこしの芯も入れました。普段使う物の選び方、そして捨て方によっては、自分たちが出したゴミも土に還って、野菜を育てる養分になるということが、体験として子どもたちの記憶に残ってくれればというのは、このプログラムの大きな狙いでもあります。

お昼ご飯の前には、サスティナブル堆肥で育てた野菜の収穫体験もしていただきました。まずはみんなでトウモロコシの収穫。幹を痛めないように収穫する方法を教わり、実際に収穫をしました。

別の畑では、夏ということもあり、トマト、きゅうり、マイクロきゅうり、ズッキーニ、ピーマン、ししとう、バターナッツかぼちゃなど、様々な野菜が収穫期を迎えています。こちらの畑では、それぞれ思い思いに好きな野菜を収穫します。自分の好きな野菜を選んで収穫する子どもたち。真剣な表情もあれば、笑顔もあります。中にはびっくりするほど大きくなったきゅうりやズッキーニを取って重そうに抱える姿もありました。家でご家族がその大きさにびっくりしている様子が目に浮かびます。野菜がどんな形態でなっているのか、必ずしもスーパーの店頭に並んでいる大きさや形ではないことも、ここでの1つの学びかもしれません。

「レックスポーツ」理事長 中田郁史さんによると、「レックスポーツ」は2013年から毎年、春、夏、冬に八ヶ岳でスポーツ合宿を開催していて、もう通算30回以上になるのだそう。

「今回の合宿には、下は小学校1年生から上は中学生3年生までが参加しているのですが、小中学校の授業でSDGsや環境のこと、野菜の生産などについて学ぶので、今回のような体験学習はその補完的な役割としてもとても良いのではないかと思い、お願いしました。堆肥つくりの体験をさせていただくのは今回が初です。前回、冬に来た時に、今日も使った生分解できる紙コップの説明をしていただいたのですが、その時に堆肥つくりについても聞かせていただいて、興味ある子はぜひ夏にきてやろうねという話をしていました。小さい子たちは、今はまだ『資源の循環』を完全に理解はできないかもしれませんが、いつかそれを勉強することになった時に、身体を動かして体験していることが、より深い理解につながると思います。」とお話しをしてくださいました。

子どもの頃から「レックスポーツ」の合宿に参加していて、今は大学生のアルバイトスタッフとして一緒にきているという方もいらして、「何年も八ヶ岳に来ていたから感じるけれど、この辺りも以前よりも暑くなっていると思う。以前なら、カブトムシやクワガタを捕まえようと思ったら、韮崎の方まで行かないといなかったのに、最近では富士見高原にある川崎市八ヶ岳少年自然の家周辺でも見つけられるようになった」という話をしてくれたのが、非常に印象的でした。ちゃんと子どもたちの中に、自然に対する理解や気候変動に対する意識が根付いていることに、こうした活動の意義を改めて見出せた気がしました。

Yatsugatake Sustainable Labとしても、総勢70名近い人数を受け入れるのは初ということで、収穫する野菜が足りるのか、暑さ対策は大丈夫か、どのように堆肥づくりを体験・理解してもらうのが良いのか、懸念点もありましたが、参加してくださった皆さんが、体験に満足してくださった様子に一安心。「レックスポーツ」の皆様、今回はご参加、ありがとうございました。

(記事番号:1-2-8)

(LP)富士見パノラマリゾート サスティナブルプロジェクト

(前記事)「川崎市八ヶ岳少年自然の家」で子どもたちへのサスティナブル教育プログラムを検討

(次記事)富士見パノラマリゾートで富士見高校園芸科の高校生がサスティナブル堆肥つくりを体験

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