SustainableProject

富士見パノラマリゾートで富士見高校園芸科の高校生がサスティナブル堆肥つくりを体験

9月に入り、八ヶ岳山麓ではようやく暑さが和らぎはじめました。聞こえる鳴き声も、セミから鈴虫にバトンタッチ。すっかり秋の気配です。そんな9月初旬、富士見高校園芸課の野菜・食品コースの3年生8名が、FOOD AGRI NEXT LABと一般社団法人・富士見パノラマリゾートが始動した環境配慮型プロジェクトの一端である堆肥つくりを体験しました。

スキー場の落ち葉や食品残渣で堆肥を作る環境配慮型プロジェクト

八ケ岳地域で循環型社会構築を目指すFOOD AGRI NEXT LABは、昨年秋より富士見パノラマリゾート(長野県富士見町)と共に、スキー場内の落ち葉やレストランから出る食品残渣などで堆肥を作り、活用する環境配慮型プロジェクトを始動させています。 出来上がった堆肥は富士見パノラマリゾートが管理する山野草公園の保全活動や自社農園に使用する予定です。さらに、この堆肥で育てた野菜を使ったメニューを富士見パノラマリゾートのレストランで提供することで、訪れた方に美味しく楽しみながら資源循環について知っていただくことを目指します。これにより、富士見パノラマリゾートや富士見町の付加価値を高め、選ばれ続ける観光地にしていくことがこのプロジェクトの最終的な目標です。

富士見高校生も交え、町内の循環をもっと大きく!

富士見パノラマリゾートと同じ富士見町にある長野県立富士見高校は町内唯一の高校。園芸科があり、在籍する高校生たちは学校の農園での実践的な実習を通して、農業や食品について学んでいます。将来的には、このプロジェクトで出来上がったサスティナブル堆肥を富士見高校の農園で活用するだけでなく、高校生たちがサスティナブル堆肥で育った野菜を使ったメニューを開発し、富士見パノラマリゾートをはじめとする地域の事業者で販売するなど、富士見町内での循環を目指していければと考えています。

今回の堆肥づくり体験は、そんな富士見町内での大きな循環を目指すプロジェクトの第一歩。参加してくれたのは、富士見高校園芸科野菜・食品コースの3年生8名と引率の先生2名です。授業の一環として訪れてくれました。

まずは、堆肥づくりに向かう前に、FOOD AGRI NEXT LABのこれまでの活動やその目的について、代表の八木橋から説明をさせていただき、「バイオリージョナリズム」という概念や、「ゴミを無くすというよりは、資源を循環させたい」という考え方についてお伝えしました。さらに、堆肥に入れる生分解性ビニール袋や紙コップは、通常の堆肥に入れるおがくずなどと同じように水分調整の役割をしてくれることなどを説明すると、高校生たちは興味深そうに真剣な眼差しで聞いてくれました。

短い時間で大きな袋2つ分の落ち葉を収拾

その後、さっそく、富士見パノラマリゾートのゲレンデの林に移動し、落ち葉集めを開始。大きな袋をいっぱいにしようと斜面を登っていくのですが、秋の気配が漂い始めたばかりの林では、まだまだ落ち葉も少なく、高校生たちは苦戦。富士見パノラマリゾートのスタッフも全面協力し、場所を移動しながら、大きな袋2つほどの落ち葉を集めました。

集めた落ち葉は、富士見パノラマリゾートに設置されている圃場で堆肥にします。この日も、落ち葉を圃場に入れ、生分解性ビニール袋や紙コップを小さく千切っていれ、さらに米ぬかを入れて混ぜるところまでを経験してもらいました。

体験中に高校生たちから出る質問は、さすが園芸科の学生だけあって、かなり専門的。強い関心を持って、体験に臨んでくれていることが感じられ、嬉しくなりました。できれば、この後も定期的に圃場を訪れて、落ち葉が堆肥になっていくまでの作業を体験してもらえればと期待しています。

サステナブル堆肥を活用した高校生ならではのアイディアも

堆肥づくり体験を終えた後は、高校生たちに短い時間ではありますが、高校生たちと意見交換をする時間を作ることができました。高校生たちからは、富士見高校でもサステナブル堆肥を作り、それを使った野菜で特別メニューを考案するという案や、堆肥づくりで発生するカブトムシやクワガタを活用した子ども向けのコンテンツ案などのアイディアが発表されました。

今回はFOOD AGRI NEXT LABにとっても、富士見高校にとっても初めての顔合わせということもあり、高校生たちも遠慮がちなコミュニケーションでしたが、この後、定期的に一緒に活動をしてくことでさらに活発な意見交換やアイディア提案がされるようになるといいなとワクワクしています。富士見高校の皆様、今回はご参加、ありがとうございました。

(記事番号:1-2-9)

(LP)富士見パノラマリゾート サスティナブルプロジェクト

(前記事)川崎市の社会教育団体「レックスポーツ」の子どもたちに体験型サステナブル教育プログラムを提供

(次記事)枯れ草を集め、野焼きを体験。富士見高校の生徒が富士見パノラマリゾートで山野草の保全活動に参加

PAGE TOP