SustainableProject

総勢50人超が集結。富士見パノラマリゾートでサスティナブル堆肥づくりが本格始動

吹く風に冬の気配を感じるようになってきた11月下旬、富士見パノラマリゾートでは、昨年秋に引き続き2年目の落ち葉を使った堆肥づくりが行われました。

2022年は、収集した落ち葉を山梨県北杜市にあるFOOD AGRI NEXT LABの堆肥場まで運び、堆肥を製造しました。2023年からは、自社施設での堆肥づくりが本格的にスタートします。

この日は地元の高校生やプロジェクトに賛同する企業、富士見町長、役場職員、都内の協力企業など総勢50人を超える人が集まり、サスティナブル堆肥づくりを視察・体験しました。

原料は落ち葉・米ぬか・生分解性紙コップなど

朝一番に集まったのは、富士見パノラマリゾートの職員の方々30人。施設内に散らばり、慣れた様子で落ち葉をかき集めていきます。これまでも駐車場や道路の落ち葉は収集し、自然に還る形で廃棄していましたが、今後は地域を循環する堆肥の大切な原料になります。

熊手と箕(み)と呼ばれる平たい容器を使って、1.1メートル四方のフレコンバックに落ち葉をいっぱいにしては、山麓にある堆肥場まで軽トラで運びます。

10時過ぎからは、富士見高校園芸科・野菜食品コースの3年生らも合流。富士見町長、役場職員、富士見パノラマリゾートと同じ西山地区に拠点を置く「カゴメ野菜生活ファーム」「ゆーとろん水神の湯」、さらに都内から視察に訪れた「三菱ケミカル」をはじめとする協力企業の方々も加わり、にぎやかに作業が進行しました。

サスティナブル堆肥の原料は、施設内の落ち葉と、地元の酒蔵「宮坂醸造」の富士見蔵より提供いただいた米ぬかです。さらに、施設で使用した紙コップも粉砕して混ぜ込みます。これら紙コップやビニール袋は、三菱ケミカルが開発した生分解性樹脂「BioPBS™」でつくられたN=yatsugatakeオリジナル「野菜になりたい」シリーズのもの。一般的なプラスチックと異なり、土中微生物の力で水と二酸化炭素に分解されるため、資源として循環させることができます。

約20㎥の落葉が完成時には1/3程度に

「堆肥になるのは、スキーシーズンが終わる来年春頃の予定。できた堆肥は山野草の育苗やルバーブの栽培に使用します。ゆくゆくは近隣農家の方々にも使っていただきたい」と職員の武藤さん。

生分解性樹脂を用いてスプーンやフォークを製造している協力企業は、「せっかく堆肥化する製品なので、富士見パノラマリゾートのように堆肥化設備がある施設で活用してもらいたい」と、今後の広がりに期待を寄せます。

集めた落ち葉・米ぬか・粉砕した紙コップを足で踏み、混ぜ合わせる作業を体験した高校生からは、「膝上まで落ち葉に埋まり大変だった。将来、自分も環境に優しい堆肥のつくり方を見つけたいと思っているので、いい学びになった」との声が。

今シーズン収集予定の約20㎥の落葉からできる堆肥は、およそ7㎥。来年の春を楽しみに待ちます。

スキーリゾートから環境共生リゾートへ

作業終了後は山麓レストランに場所を移し、メディアに向けたプロジェクトの趣旨説明と関係者によるあいさつが行われました。今回のサスティナブル堆肥づくりは、富士見パノラマリゾートをメインフィールドにした「N=yatsugatakeプロジェクト」の一環。環境保全と関係人口の増加による地域経済の発展を目標に掲げ、活動しています。

スキーリゾートから環境共生リゾートへ、大きな一歩を踏み出した富士見パノラマリゾート。名取町長からは、「富士見町としても全面的に趣旨に賛同し、これからもこのプロジェクトに積極的に、主体的に取り組んでいきたい」と力強い言葉が述べられました。

三菱ケミカル サスティナブルポリマーズ事業部の柏谷さんからは、「生分解性プラスチックは他のプラスチックと区別がつかず回収が難しいが、こういったリゾート施設で提供すると回収しやすく、堆肥化して野菜をつくることもできる。このような循環の場を、富士見パノラマリゾートさんと一緒に広げていきたい」

富士見パノラマリゾートの雨宮常務理事からは、「西山地区、ゆくゆくは富士見町全体、そして地域全体にこの活動が認知されるよう、スタートの場所としてしっかり取り組んでいきたい」と、それぞれあいさつがありました。

堆肥づくりはコミュニケーションのきっかけ

10年以上前から落ち葉を活用した堆肥づくりに取り組み、今回のプロジェクトのコーディネーターを務めるFOOD AGRI NEXT LAB代表の八木橋さんは、「堆肥をつくることが本プロジェクトの目的ではありません。年間を通して自然環境との共生に向き合っていくことが活動の狙い。堆肥づくりが、環境について話したり考えたりするコミュニケーションのきっかけになるとうれしい」と語ります。

八ヶ岳圏内外の多様な企業と協働し、資源循環×ビジネスアイデアで利益を生み出す「環境6次産業化」を目指すN=yatsugatakeプロジェクト。地域全体を巻き込みながら、活動を加速させていきます。

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