SustainableProject

「生分解性樹脂BioPBS™と地域資源を用いた 循環型社会の構築」実証実験

「世界をもっとKAITEKIに」をスローガンに掲げる三菱ケミカル社。社会や環境課題の解決に向けて様々なソリューションを提供している同社が開発した生分解性樹脂BioPBSは、生分解性プラスチックで土に埋めると微生物の力で水と二酸化炭素に分解されます。

このBioPBSを使用することによりプラスチック廃棄物を削減することが可能で、バイオマス原料を使用しているのでカーボンニュートラルにも貢献しています。2021年、この三菱ケミカル社が開発した生分解性樹脂BioPBSと八ヶ岳の地域資源を使ってある実証実験が行われました。

都市と地域をつなぐサスティナブルな実証実験

YATSUGATAKE Sustainable Lab(以下、「サスティナブルLab」)ではこの10年、八ヶ岳でサスティナブルプロジェクトと題して、循環資源による堆肥製造、循環型商品のブランディング、などを行っています。サスティナブルLabのプロジェクトに三菱ケミカル社が賛同したことがきっかけとなり、今回の実証実験の場として八ヶ岳が選ばれ、サスティナブルLabが地域コーディネータ―としてこの実証実験に参画することとなりました。

八ヶ岳は自然環境に恵まれ、リゾート地としても人気のエリアですが、昨今は観光客の増加に伴い廃棄物の増加が問題となっています。また地域の課題として、高齢化や人口減少、一産業の衰退が社会問題となっています。

両社とも、地域と企業が連携をして、化学、自然エネルギー、地域資源を活用して、循環型社会の構築により地域が持つ課題を解決できないかと考え、地域活性化のための第一歩として今回の実証実験が行われました。

具体的な取り組みとしては、三菱ケミカル社内で出る使用済みBioPBSの紙コップ、ストロー、カトラリーを八ヶ岳に輸送。この時CO2削減のため、旅客バスの空きスペースを使って輸送します。これらのプラスチックゴミを八ヶ岳中央農業実践大学校に運び、地域資源である牛糞、鶏糞、畜産汚泥物、落ち葉、もみ殻と混ぜてコンポスト処理(堆肥化)します。畜産汚泥物や落ち葉は再資源化されることにより、良質な土壌となることから、この堆肥を使って八ヶ岳で野菜を栽培します。この野菜を「サスティナブル野菜」とブランド化して、三菱ケミカル社のグループ会社内のカフェで提供されるメニューに使用。またこれらの野菜をこども食堂に寄贈しています。これらの活動を通して良質な八ヶ岳産の野菜を都市部の方々に食べていただくことにより、八ヶ岳産の野菜の価値が向上し、地域活性化へとつながると考えています。

地域密着型の取り組みを、地元の一次産業従事者、大学の有識者、地域循環を形成するバリューチェーンの関係者が関わることにより、八ヶ岳を中心として地域と都市部企業、産学官が連携をし、持続可能な循環型社会の実現に向けた具体的な取り組みだとして、各方面で評価されています。

(記事番号:1-3-1)

<関連リンク>

三菱ケミカル社製 生分解性樹脂BioPBS™(バイオPBS)

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